四條畷楠正行の会発足三周年記念事業

四條畷神社にて、楠正行の会発足三周年記念大会が行われ、来賓としてご招待をいただき、お気に入りのCHANELのスーツの胸に菊水の家紋を掲げて気合充分に出席させていただいた。

記念講演として、産経新聞の特別記者・安本寿久氏が登壇、「今、何故楠氏一族を取り上げるのか」と題し講話。

また、この程四條畷市を挙げて完成させた絵本「くすのきまさつら」の発表も。

これは次世代への楠公事蹟継承を目的とし、大阪電気通信大学総合情報学部デジタルゲーム学科の木子香講師が主導し、学生達を中心にこの度実現した。

小楠公の事蹟を子供でも分りやすく読めるようひらがなやふりがなを多用して製作された。

引続き、四條畷市詩吟連盟による吟詠「零丁洋を過ぐる」「楠公父子に訣るるの図に題す(桜井の訣別)」「小楠公の母を詠ず」「小楠公の墓を弔う」、最後に剣舞「楠公を詠ず」の披露。

ひまわりコーラスによる「青葉繁れる桜井の(桜井の訣別)」「四條畷(小楠公)」「ふるさと」の合唱。

さくら会による「河内音頭」「河内酒」「楠公まつり」の舞踊披露。

フィナーレは四條畷正行の会代表で、四條畷市元市議の扇谷昭氏による「朱舜水楠正行像賛発見の感動物語!」と題して講話。

今回の記念式典に参加して改めて感じたこと。

戦後の日本人に最も欠如するのは、楠公父子の節を貫く精神である。

我欲が蔓延する現代にこそ、楠公父子の忠に生き大義に殉じた美しき精神と事蹟顕彰が急務であろう。

そして、それらを如何にして継承していくかが最たる課題だが、その糸口は、桜井の訣別において正成が嫡男・正行に説いた遺訓に内在する。

この遺訓を見事に継承し全うした正行、そしてその後の子々孫々にまで亘る楠木一族の忠烈なる血脈の系譜。

その熾烈ともいえる我が一族の忠魂の系譜は、大楠公殉節より数えて私の血潮とその遺伝子に至るまで、しっかりと継承され息づいている。

かように途絶える事なく現代まで引き継がれた大楠公の遺訓を現代の日本人をして知らしめる事により、更に多くの人々を義の精神に覚醒させ、それを未来に向けて継承させる事ができるのではないか。

だからこそ、いま、楠公父子、そして楠木一族の生き様死に様に焦点を当て取り上げていく必要があるのだ。

人間は生まれ来たれば必ず死するものであるが、同じく死するのであれば後世に名を遺すべく節を貫きたいものだ。

それは本来の日本人が持つべき死生観であり美学であり、武士道の根源である。

式典では、同じく来賓の四條畷の東市長、産経新聞の安本記者、観心寺の永島長老と再会。

第五回楠公研究会にてお世話になる如意輪寺の加島副住職ともお話しし、ご神縁に導かれたが如き、誠に素晴らしき一日であった。