室生寺参詣

「 大日本は神国なり。天祖初めて基を開き、日神長く統を伝へ給ふ。わが国のみこの事あり。異朝にはその類ひなし。この故に神国と云ふなり。」

吉野朝の正統性を説いた「神皇正統記」で知られる北畠親房公墓所を訪ねて奈良・室生寺へ。

古来、この地は神々が坐す地として景仰されてきた聖地であり、奈良時代、山部親王(桓武天皇)のご病気平癒祈願の為に勅命により室生寺は建立。

厳しい女人禁制を布いた高野山に対して、広く女人参詣を許した事から「女人高野」とも呼ばれるここ室生寺境内の五輪塔に、北畠親房公が眠っています。...
南北朝期には、北畠氏が伊勢国司としてこの地も領有していたので、もしかすると、賀名生の北畠親房墓所から分骨された可能性も。
北畠氏と縁戚関係にあった我々伊勢楠氏も、後に北畠氏を頼り伊勢へと移っていったので、私にとっても非常に縁ある感慨深い地。

吉野朝廷の復興を強く願いながら亡くなった北畠親房公の思いを感じ墓前にて慰霊の祷りを捧げつつ、足利政権下のみならず、近世に至っても尚、消し去ろうとされる吉野朝そして後南朝の事跡を、決して風化させず護持していく決意を新たにしました。

室生寺へは愛用の室生寺錦のボストンを手に参詣、室生寺錦に合せて、スカートも唐織風のものを取り合わせてみました。
とても良きお参りとなりました。
今回の参詣にてお世話になりました皆様に心より深謝御礼を申し上げます。