水郷佐原山車会館

江戸の古くから利根川の舟運で栄えた小江戸「佐原」は、「江戸優り」と呼ばれる華々しい独自の文化を開花、その集大成として「佐原の大祭」と「佐原囃子」を確立、国の重要無形民俗文化財として、また、ユネスコ無形文化遺産として登録されている、日本有数の絢爛豪華な伝統文化を今に伝える町。
実はこの佐原の大祭に出る東関戸区の山車に、なんと我が先祖・大楠公の山車があるとお聞きし、今回ご訪問させていただきました。
常時2台の山車を始め、佐原囃子の楽器や山車彫刻等が展示されている水郷佐原山車会館へ、佐原東関戸区をリーダーとして取り仕切っていらっしゃる小森康夫様と、佐原囃子保存会の菅井康太郎様にご丁重なるご案内をいただきつつ、見学をさせていただきました。

大祭で曵き廻される山車の最上部には、神話や歴史上の人物を題材とした身の丈5メートルにも及ぶ大人形が据えられており、山車全体の大きさは9メートルにもなる巨大さは圧巻。
また、鼠屋福田万吉、三代目原舟月など我が国を代表する名だたる人形師の手によって造られた人形は、まるでその人物が人間として蘇ってきたかと思わせられる程のリアルさ。

更に、山車に施されている「関東彫り」彫刻は、後藤茂右衛門や石川三之助といった名工の手による重厚且つ繊細な出来であり、構図としては「太平記」や「太閤記」「三国志」等の名場面を題材として表現されており、その美しさは必見。

館内を見学しておりますと、大楠公と小楠公の山車も発見しました。